ノンフィクションものの方が可能性? 内容の分野、種類によっては簡単に判断できるものもあります。例えば、世間の多くの人が知りたがっているような未公開の情報や何かの貴重な研究成果、事実に基づいた記録などは非小説、学術書の類、一般には「ノンフィクションもの」と言いますが、一番可能性はあります。有名人などの個人的なものはファン次第です。 別の見方として、予想できる読者の数、「採算」と言う角度でとらえた方がわかりやすくなりますが、少なくとも最低でも500人とか1000人以上が買うだろうと思われれば、分野的にマッチした出版社なら触手を動かすでしょう。いや200部300部でも、定価次第では、採算が取れさえすれば出版社は興味を向けてきます。後はその原稿の内容の密度、精度、文章の出来不出来、トータルとしての「価値ある、格調高いものかどうかが問われます。 |
出版社だって作品はほしい この出版物が売れない時代にあって、逆に売れそうな内容の原稿なら出版社は喉から手が出るほどほしいのです。それは、小説、詩、短歌のようなフィクションものでも売れさえすれば、出版社はOKなのです。芥川賞、直木賞をとれば、出版社の取り合いになります。 逆に言うと個人の経歴や親族の思い出、仕事上の体験談、事業の業績などは、なかなか他の人が興味を示さないので、自費出版として、関係者に無料で配ることになります。 偉人伝や歴史上の人物の本は好まれますが、全く無名の人のものまで読む気になるかどうかむずかしいところです。著者の仕事の分野や学術上の肩書きによって、可能性は変わります。 |
有名でなくても同じ立場の人にとって大事な内容の場合、例えば厚生年金の問題、自衛隊の問題などが話題になっている時に、それぞれの重要な部署にいた人の書いたものであれば、個人名は無名でも肩書きで手に取る読者もいるものです。業界とか地域とかで親近感をくすぐる場合もあります。だから、「とにかく書店に並べてみたい」「試してみたい」あるいは「書き残さなければならない」というエネルギーになることが大事です。「出版社に当たることも試みたが、面倒だから個人の負担で出してみよう」というのが、近頃の自費出版ブームになっているのです。急げば1ヶ月程度で書店に並ぶのですから面白いわけです。 |